まず、今「家庭崩壊」ということが、如何に水面下で進んでいるかと言うことを統計を見ながら考えていきたいと思います。
まず、下の表をごらんいただきたいのですが、上は婚姻率と離婚率の推移、下は婚姻件数に対して離婚件数の比率を表しています。70年代過ぎから急に、婚姻率が下がり、離婚率が上昇しいることが明確です。

次に下の表は生まれた年代ごとの世代別離婚率を表した表です。離婚率を同一時期に生まれた人の集団別にみると、2000年時点で40歳未満の集団で顕著に離婚率が上昇しており、また、特に10代、20代の若年期で離婚率が高くなっています。

さらに、下の表の通り、離婚件数を婚姻期間別にみると、特に婚姻期間が長い夫婦(黄色)の離婚が近年大きく増えてきており、「熟年離婚」というキーワードがデータとしても裏付けされています。1960年までは、20年以上夫婦の離婚が殆どないのに、2000年には相当な率で増えています。

また、離婚の是非に関する問いについては、年々、離婚を容認する意見が増えています。特に、離婚を容認する人の割合は、男女別では男性より女性のほうが高く、年齢別では30代でもっとも高くなっています。(下表を参照) 離婚の理由としては、「性格の不一致」や「異性問題」が上位になっています。

このように、婚姻率はどんどん減少し、離婚率はどんどん上昇するという傾向がはっきり見えてきたと思います。また、女性の結婚に対する価値観が近年大きく変わってきていると言えるでしょう。
次回に続く・・・